「郵政3社」の巨額上場ゴールが象徴する2015年IPO銘柄

当サイトでは、「イグナイトビンテージレポート」と称して、日本国内で2013年以降に株式公開した企業の、その後の時価総額の成長度合いを独自の指標で測定しています。


2015年のIPO企業(上場廃止銘柄や投資法人、金融法人等を除く89社)の株式公開後の時価総額の成長額(当社評価軸による)を整理してみると、下記のグラフのような結果になります。


総合ランキング1位(当社基準 )は、IT人材派遣を祖業として、現在は経費精算等の自社SaaSプロダクトを強化しているラクス(TSE:3923)でした。高い成長性と収益性を両立させ、上場以来の時価総額増加額は1,000億円を超えています。 しかしながら、2015年IPOの同期銘柄全体では、なんと5兆円以上の巨額の時価総額減少となっています。時価総額全体を大幅に引き下げたのは、「郵政3社」です。3社の国営企業の民営化案件として、超大型IPO案件でした。



しかし、上場年の2015年をピークに時価総額は減少を続け、2021年1月末(本レポート作成評価時点 )で実に5.3兆円もの時価総額を失った形となっています。国庫の利益に直結する郵政IPOは、確かに国庫を潤した点において国益にかなっているかも知れません。しかし、郵政3社の株式を引き受けた国内外の投資家は結果的には、直接的、間接的に、大きな損失を負担したことになります。 民営化した巨大な日本郵政には、常に民業圧迫の議論が付いて回りますが、株式市場においても、IPOで国庫を潤しつつも、株式市場への参加者が結果的に多額の損失を負担した構図は、これもまた非常に深刻な「民業圧迫」といえるでしょう。


2015年は、郵政3社の究極の「上場ゴール」により、厳しいIPO年となっています。しかし、郵政3社の影響を除くと、時価総額は総額で増加しています。上場ゴールとは、スタートアップよりも、伝統的な企業の政治的なIPO銘柄の方が深刻な影響を与えている可能性があります。 レポートはこちらからダウンロード可能です。↓(有料) https://www.igniteinshigt.com/igniteinshigt-com

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